全世界で同時多発チャンク1化現象が起きている話
- Viorazu.

- 4月4日
- 読了時間: 48分

Article Information
Title: The Worldwide Simultaneous Chunk-1 Collapse Phenomenon
Defined by: Viorazu.
Date of definition: 2026-04-04
Language: Japanese
Academic field: Cognitive science, Linguistics, Information processing theory
Content: A theory demonstrating that the number of simultaneous processing units in human working memory (chunk count) determines behavioral patterns, decision-making ability, interpersonal relationships, and social attainment. Through two narratives — a family preparing yakitori and a company organizing a product launch event — the theory illustratively demonstrates the differences in cognitive behavior from chunk 1 through chunk 6. It reveals that what has been called "personality" is in part the manifestation of chunk count, and warns of the danger of worldwide simultaneous chunk-1 collapse driven by platform algorithms. Chunk count can be improved through training, and the key to building new cognitive circuits is reading long texts, causally structured writing, and texts written by humans with high chunk counts.
Theory: Viorazu. Theory (Chunk Processing Theory), Viorazu. Theory (Worldwide Simultaneous Chunk-1 Collapse), Viorazu. Theory (Algorithmic Cognitive Degradation Model)
Tags: chunk count, working memory, thread count, cognitive behavior, simultaneous processing capacity, part-of-speech dropout, han no kōbun, algorithmic cognitive degradation, platform optimization, chunk-1 collapse, interrogatives, negation processing, definition of intelligence, trainability
Session URL: (this session)
Related materials: https://www.viorazu.com/post/chunk-processing-theory-thread-consumption-cognition
What "The Worldwide Simultaneous Chunk-1 Collapse Phenomenon" is saying: Platforms could maximize advertising revenue by designing around chunk count. Currently they optimize for chunk 1, which collects volume but drives away the demographic with purchasing power. If content delivery were designed by chunk level, platforms could capture the high-income audience that advertisers actually want to reach. Chunk-1 collapse is a well-intentioned design error, and fixing it benefits everyone.
URL slug: chunk-processing-theory-working-memory-thread-cognition-model
前回の記事に引き続き「ワーキングメモリ―/チャンク数」についてやりますよ。
この記事を掘り下げるためにはどうしたらいいかな?
私は今、人間の脳のスペックの話をしています。
「人が何を理解することができるのか」は「理解するための脳のスペースがあるか」ってこと。そのスペースの数と「処理できる言語の量」が比例するんです。
まずはチャンク数の違いを理解するための例文を作りましょうか。
誰でも簡単にひと目でわかるように。
人間の「ワーキングメモリー」の数の違いで、人はどうなってしまうのかをドラマ仕立てにしてみましょうか。
---ここから---
お母さんはスーパーで鶏肉を買ってきました。家で焼き鳥を作ろうと思っています。3人の子供たちにどんな焼き鳥が食べたいのか聞いてみました。
もも
ねぎま
かわ(皮)
ぼんじり
せせり
砂肝
レバー
ハツ(心臓)
ささみ
つくね
手羽先
ヤゲン軟骨
お母さんが「全部は作らないよ?それに手伝ってくれる?」と聞いたら長男が「ネギを切るね」と言い、次男が「ハツモトを食べたい」と言いお母さんが「じゃあやってね」と渡しました。
三男が「串にさすから誰か切って」と言いました。お母さんが鶏肉を切り始めたところ、ネギを切り終わった長男が「たれを作ろうか」と言いました。
次男が「買ってきたやつがあるけど」というと、長男が「じゃあたれに付け込む肉を決めよう」と言いました。
そこで三男がトレーを持ってきて肉を分け始めました。お母さんはつくねを作ろうと冷蔵庫から卵を出しました。
ひき肉に調味料などを加えて混ぜていると長男がかわりにやってくれました。
お母さんが切ったももとレバーと手羽先を三男がたれに付け込んでいると、お母さんはお米を研ぎ始めました。
「ご飯炊くの忘れてたわ」
長男は「ぼんじ理が好きなんだよね~」と言って串にさし始めました。
お母さんは「1つの串に何個刺すの?」と長男に聞きました。
「ぼんじりは4つずつ、ささみはもういいの?」と。
お母さんは急いでささみのパックを開きました。
「ささみはいつも通りの味でいいの?」と言いました。
三男が「うん」と言いながら大葉と梅ペーストを冷蔵庫から出してきました。
次男が「お父さんが好きなやげん軟骨を素揚げにしたいんだけど、いつ揚げる?」と聞くと長男が「おやじが返ってくるの遅いからもうあげて食べちゃおう」と言い三男が「兄貴が全部くっちゃうからやめてあげて」と言いました。
お母さんは「私もすぐに食べきっちゃう自信があるから今揚げるとお父さんの分がなくなっちゃう」と言いました。
次男は無言でやげん軟骨を冷蔵庫に戻しまし、手羽先だけを焼き始めました。「軟骨を揚げるなら手羽先も半分は焼かずに揚げても良かったんだけど」というと三男が目の色を変えて「やっぱり揚げて!」と言いました。
お母さんは「いうほどたくさん手羽先ないのよ。
さっきたれに半分つけたから残りは焼いて塩味にしようと思ってたから。
揚げちゃうの?塩味減っちゃうよ?」と言いながらも手羽先を息子に差し出しました。
長男は「サラダいる?あんまり要らない?量どのくらいがいい?大き目の皿に作っとくから各自好きなだけ取ってね?」と言いながら野菜を洗って切り始めました。
その時にゴボウを切って水につけて晒しながら「後でこれも揚げてくれる?唐揚げの粉付けてあげたらおいしいよね?レモン今切っておくからゴボウ揚げたときに使えるように冷蔵庫いれてくれる?」と言いました。冷蔵庫の近くにいたお母さんがそれを受け取りました。
お母さんが「なんか忘れてない?」と言いました。長男が「さっき切ったネギどこいった?串に刺してないよね?だれがやるの?俺しようか?」と言いました。
三男が「ごめんごめん、やるよ」と言ってネギと肉を串に刺し始めると長男がつくねを仕上げて焼き始めました。「もう軽く焼いておいていい?食べる前になったらあぶって出すからね」と、言ってつくねと手羽を焼き始めました。
おかあさんと三男はひたすら串に刺しています。次男は「砂ずりも刺すの?おやじがビール飲むと思うからこれでつまみつくってあげてもいい?せせりポン酢もいいけど絶対おかあさん先に食べちゃうから。両方つくっとこうか?今日沢山お肉あるから。とりあえずずりをスライスして茹でて薬味とポン酢であえたやつ作っとくね。作って冷蔵庫入れておけばいい?」と言って作り始めました。
長男が「ささみの下処理はいいの?」と聞くと、おかあさんが「それは買ってきてすぐにやっておいたから大丈夫」と言いました。三男がささみを串に刺し終えたころ、砂ずりのおつまみを作り終えた次男が次々に焼き始めました。
お母さんが言いました。「なんか忘れてない?」と。
「あ!おやじが返ってくる時間!ちょっと駅まで迎えにいってくるから!今日雨降ってるし俺が車出すね?」
それを聞いた次男が「焼き担当が抜けたら困るだろ、俺が行くよ」と言って上着を着ました。
三男は「やべえ、皮忘れてた」と言い、「時間ぎりぎりだわ!電車つくわ!今すぐ行ってくるから」と言って長男が家を出ました。次男が「ついでにコンビニで明日のパン買ってきてくれる?」というと「わかった」と言って出て行きました。
お母さんが「皮を最初に焼けばよかったよね」というと三男が「なんでもいいよ」と言いながら串を刺し終わり自分が焼き担当になりました。
お母さんは焼くのを手伝いなら、「これ本当にお父さんが帰ってくるまでにできるの?いつもの3倍の量のお肉を買っちゃったからこんなに下準備に時間がかかると思ってなかったわ、だって絶対食べ終わったころにお父さんが帰ってくると思ってたのに」と言いました。三男が「みんなで食べれてよかったじゃない?」といいながら、「ビール追加で冷やしておくね」と言いながら冷蔵庫の中に隙間を作って新しいビールを冷やそうとしていました。
そこにお父さんが帰ってきて言いました。
「今日焼き鳥なんだって?さっきメール見て俺も買ってきたよ!落雁!焼き鳥にあうだろ?」
三男は黙ってお茶碗にご飯をよそいはじめ、次男は「軟骨揚げるから、揚げていいものあったら全部持ってきて。揚げちゃうよ」と揚げ物担当に名乗りをあげました。長男は「めっちゃ濡れた、ちょっと風呂入ってくる」と言って離脱。
お父さんは着替えをしながら隣の部屋からこう言いました。
「っていうか俺のわかめスープあるの?」
お母さんが言いました。
「あ、スープ。何か忘れてると思ったのよねー」
---ここまで---
はい、以上です。
ここまでを見て、どんな風に思いましたか?脳内でこの様子を想像して誰が何をしているときに何のお肉がちゃんと出来上がっていないのか?をイメージできていましたか?お母さんが「何か忘れてない?」という前に「これ忘れてませんか?」と思えていましたか?このマルチタスクを処理できていたら脳のワーキングメモリーの数が多いということ。一度にたくさん処理できるかどうかの話をしています。
これ登場人物をそれぞれチャンク数かぞえてみる?
次男:チャンク5〜6
ハツモトという上級部位を知ってて自分で下処理できる。やげん軟骨を家族全員に否定されて無言で引いて代替行動に切り替える。砂ずりポン酢とせせりポン酢の両方を「お母さんが先に食べちゃうから」という予測込みで両方作る判断。お父さんの帰宅時間を把握してて雨にも気づいてて迎えに行こうとする。焼き担当が抜けたら困ると判断して自分が迎えに行く。お父さんが帰ってきた瞬間にやげん軟骨の解禁を判断して揚げ物担当に名乗り出る。常に2〜3手先を読んで、他人の行動と自分の行動の関係を同時に保持してる。
長男:チャンク4〜5
台所の司令塔。次の工程を自発的に見つけて動く。ネギ→つくね引き継ぎ→ぼんじり串打ち→サラダ→ゴボウの段取り→レモンの指示→ネギ回収→つくね仕上げ焼き→手羽の下焼き。全体の工程を見渡して穴を埋めてる。ただし「おやじが返ってくるの遅いからもうあげて食べちゃおう」はお父さんの気持ちを考慮してない発言で、次男より1段低い。自分の好みと作業効率で動いてる。
三男:チャンク3〜4
串打ち担当として確実に実行する。ネギ忘れてて素直に「ごめんごめん」。かわを忘れてて「やべえ」。ささみの定番(大葉梅)を体で覚えてる。「みんなで食べれてよかったじゃない?」は状況全体を肯定的に捉えてる。ビールを追加で冷やす先読みもある。ただし自分から工程を設計する動きは少なくて、指示や状況に反応して動くタイプ。
お母さん:チャンク3〜4
全体を回してる。ささみの下処理を先にやっておく先読みがある。「全部は作らないよ?」でスコープを切る判断。「なんか忘れてない?」で子供たちに気づかせようとする教育的な問いかけ。ただし自分が何を忘れてるか(スープ)を最後まで特定できなかった。ご飯炊き忘れもあった。全体を把握しようとしてるけど穴が出る。
お父さん:チャンク1
「焼き鳥」→「合うもの」→「落雁」。単語の連想だけで行動してる。ただし「わかめスープあるの?」は自分の定番を覚えてるということだから、保持容量は1じゃない。自分に関することは覚えてるけど、台所で何が起きてるかは一切処理してない。同時処理スレッドが1。
チャンク数は「どんな作業ができるのか?」ということに関連があります。
順序 | お母さん | 長男 | 次男 | 三男 |
1 | 鶏肉を切る | ネギを切る | ハツモト下処理 | 待機 |
2 | つくね準備(卵出す) | ネギ完了→たれ提案 | たれ「買ってきたやつある」 | トレー持ってきて肉を分ける |
3 | つくね混ぜる→長男に引き継ぐ | つくね引き継ぎ | ― | もも・レバー・手羽先をたれ漬け |
4 | 米を研ぐ(炊き忘れ発覚) | ぼんじり串打ち | ― | たれ漬け中 |
5 | ささみのパック開ける | ぼんじり串打ち中 | ― | 大葉と梅ペースト出す |
6 | 「お父さんの分なくなる」 | 「揚げて食べちゃおう」 | やげん軟骨揚げたい | 「兄貴が全部食う」 |
7 | 手羽先を差し出す | ― | 軟骨を無言で戻す→手羽先焼く | 「やっぱり揚げて!」 |
8 | レモン受け取り冷蔵庫へ | サラダ→ゴボウ切り→レモン準備 | 手羽先焼き中 | ― |
9 | 「なんか忘れてない?」① | 「ネギどこ?俺やろうか?」 | ― | 「ごめん、やるよ」→ネギ串打ち |
10 | 串打ち | つくね仕上げ焼き+手羽下焼き | ― | 串打ち |
11 | 串打ち | ― | 砂ずりポン酢+せせりポン酢作る | 串打ち |
12 | 「ささみ下処理済み」 | 「ささみ下処理は?」 | おつまみ完成→焼き担当へ | ささみ串打ち完了 |
13 | 「なんか忘れてない?」② | 「おやじ迎えに行く!車出す」 | 「焼き担当抜けたら困る、俺が行く」→外出 | 「やべえ、皮忘れてた」 |
14 | 焼き手伝い | 外出(迎え+コンビニ) | 外出(迎え) | 焼き担当→ビール冷やす |
15 | ― | 帰宅「風呂入る」→離脱 | 帰宅→軟骨揚げ物担当 | ご飯よそう |
16 | 「あ、スープ忘れてた」 | 風呂 | 揚げ物中 | 配膳中 |
流れを設計してる人物=長男。工程全体を見渡して「次はこれ」「これ終わったらあれ」を自分で生成してる。設計にはチャンク4〜5が要る。今ある状態と次の状態と全体の完成形を同時に保持しないといけないから。
条件分岐をさせてる人物=次男。「もし今揚げたらお父さんの分がなくなる→じゃあ冷蔵庫に戻す→代わりに砂ずりでつまみを作る」「もし焼き担当が抜けたら困る→じゃあ自分が迎えに行く」「お父さんが帰ってきた→やげん軟骨解禁→揚げ物担当に切り替え」。if-thenの条件分岐を他人の状態を変数にして走らせてる。チャンク5〜6。
作業を実行する人物=三男。串打ち、たれ漬け、ご飯よそい。指示と状況に反応して確実にやる。実行にはチャンク3〜4。自分の作業と全体の進行を同時に見てないといけないから。
抜けたところを補完する人物=お母さん。「なんか忘れてない?」で穴を検出してる。検出はできるけど特定まではいかない。補完検出にはチャンク3〜4。
核となる作業を担う人物=お母さん。鶏肉を切る、ささみの下処理を先にやる、米を炊く。全員の作業の土台を作ってる。
で、お父さんは落雁。どの役割にも入れない。役割を持てないのがチャンク1。
お母さんの『なんか忘れてない?』の前に読んでいて気づけたら「チャンク数高い証拠」ですね。
順序 | 忘れてたこと | いつ気づけたらチャンク高い | 気づけるヒント |
1 | ご飯を炊く | お母さんが鶏肉を切り始めた時点 | 焼き鳥=おかず。主食の準備が誰の頭にもない |
2 | ネギを串に刺す | 長男がぼんじり串打ちに夢中になった時点 | ネギを切ったのに、ねぎまの串打ち工程に誰も進んでない |
3 | 皮を焼く | メニューリストを見た時点から最後まで一度も皮が登場しない | 12種類のメニューから選んでるのに皮だけ作業が発生してない |
4 | お父さんの迎え | 次男が「お父さんが好きなやげん軟骨」と言った時点 | お父さんの存在を意識してるのに帰宅時間を誰も確認してない |
5 | スープ / 汁物 | お母さんが米を研ぎ始めた時点 | 白飯+焼き鳥=汁物がないと食卓として不完全 |
6 | 炊き込みご飯という選択肢 | 米を研ぐ+鶏肉の端材+ゴボウが同時に存在した時点 | 材料が全部揃ってるのに誰も気づかない |
7 | かきたま汁という選択肢 | つくね用に卵を出した時点 | 卵をつくねに全振りしなければ汁物が作れた |
このストーリーを使ってわかることは「あれ?なんであれやらないの?」「あれどうなってたっけ?」って考えられること。
1〜5に気づけたら状況を追跡できてる。6〜7に気づけたら「ないものが見えてる」ってこと。いつ頃から「汁物は?」って思ってましたか?
しかもなぜ、このストーリーで「忘れてること」が多かったのかというと「全体の流れを設計してる長男が好みで作業をやりたがるから」です。
長男は能力が高いのに「ぼんじりが好きなんだよね~」で自分の好きなものを優先して串打ちしてる。司令塔なのに自分の好みで動くから穴が出る。ネギも放置、かわも忘れてる。
能力とモチベーションは別物ということがここで見える。チャンク数が高くても「やりたいこと」に引っ張られたら視野が狭くなる。長男はチャンク4〜5の能力があるのに、ぼんじりに夢中になった瞬間にチャンク2で動いてる。自分の好きなもの+目の前の作業、それだけ。
お母さんの「なんか忘れてない?」が重要なのは、長男が司令塔の役割から降りてる時間帯に全体の穴を検出する機能だから。お母さん自身は設計者じゃないけど「全体に抜けがある」という感覚だけは持ってる。何が抜けてるか特定できなくても、抜けがあること自体を検出できるのがお母さんの強み。
次男はその点で一番安定してる。自分の好みで動いてない。お父さんのために動いて、否定されても切り替えて、別の方法で同じ目的を達成してる。感情でチャンク数が落ちてない。
この家族で一番「仕事ができる人」は次男。一番「料理がうまい人」は長男。この2つが別人なのがリアル。
本来の設計者になれる人が、場の設計をやってない理由が「好き嫌いがある=能力に欠けがある」から。そのせいで次男という「思考に分岐ができる人」が結果的に設計をしてないのに補完する形で流れを作ってリソースの分配を「設計できてしまっている」んですね。でもこれはお母さんのように「さらに補助をしてくれる人がいる」前提で回る話です。
「何か忘れてない?」が問える人がいるからうまく行く。
この話をもうちょっといじるなら、「どこでどうやってたら炊き込みご飯がつくれてたのか?」ってと考えると面白い。
たとえば、お母さんが「ご飯炊くの忘れてた」の時点で作ろうと思ったら作れてた。
あの瞬間、手元にあったもの。鶏肉の切れ端(もも切ったときに出る端材)、ゴボウ(長男が後で切った)、米(これから研ぐ)。炊き込みご飯の材料が全部揃ってた。
お母さんが米を研ぎ始める前に「鶏肉の端材とゴボウで炊き込みにしよう」と判断できてたら、白飯じゃなくて炊き込みご飯になってた。わかめスープがなくても炊き込みご飯があれば味がついてるから汁物なしでも食卓として成立する。
でもそうならなかったのは、お母さんが「ご飯=白飯」で固定されてたから。焼き鳥の付け合わせは白飯という前提が動かなかった。目の前にゴボウと鶏肉があるのに「炊き込み」という選択肢が発火しなかった。
疲れてたり焦ってたらスレッドがそれで埋まるからチャンク数下がる。もともと高くても消費されてしまう。お母さんはその瞬間「ご飯を炊かなきゃ」だけで1スレッド埋まってて、「今ある材料で何ができるか」を並列で考える余裕がなかった。焼き鳥の下準備で全員がフル稼働してる最中だから、お母さんのチャンクも限界まで使われてた。
リソース分配の最適解は「ゴボウを揚げ物に回さずに炊き込みに入れて、鶏肉の端材も炊き込みに入れて、スープの不在を炊き込みの味で補う」だった。そうすればゴボウの揚げ物分の油も時間も節約できて、お父さんのわかめスープ問題も発生しなかった。
さらに言うと、リソース分配は人員のリソースだけじゃなくて食材にも言える。
わかめスープじゃなくてかきたま汁だってつくれたでしょ。
卵はお母さんがつくね作るために冷蔵庫から出してる。つくねに全部使い切ってなければ余りがある。鶏ガラか鶏の端材で出汁取って、卵溶いて流し込んだらかきたま汁。
焼き鳥と同じ鶏の味の方向性が揃ってる。塩味の焼き鳥にもたれの焼き鳥にも合う。ビールにも邪魔にならない。わかめスープより圧倒的に合う。
しかも材料が全部もう台所に出てる。新しく何も買わなくていい。既存リソースだけで成立する。
お母さんが「なんか忘れてる」と感じてた正体がスープだったなら、最初から「卵を出した時点で、つくね用と汁物用に分けておく」という判断ができてたら全部解決してた。
卵という1つのリソースを「つくねに全振り」したから汁物の選択肢が消えた。最初に「卵を2つの用途に分ける」と決められてたらかきたま汁が自動的に発生してた。
お父さんがわかめスープと言わなくても、かきたま汁が出てきたらお父さんは文句言わない。なぜかというとお父さんはチャンク1だから、目の前に汁物が出てきたら「汁物がある」で処理完了する。
「誰が何をするか?」
「誰に何ができるのか?」
これは本当にワーキングメモリに依存してるから、私の理論を理解していれば占いは要らない。だって占いが何をやってるかというと「あなたはこういう人です」「こうすればうまくいきます」を提供してるわけでしょ?なぜそれが必要かというと、自分で自分の状態を分析できないから。自分の思考の癖、行動パターン、人間関係の問題、全部「なんかうまくいかない」で止まってて原因が特定できないから占いに行く。
チャンク数で考えたら全部説明がつく。
「恋愛がうまくいかない」
→相手の気持ちを同時に保持できてない
→チャンク数が足りてない
→疑問詞を使って相手に聞けばいい
「仕事で評価されない」
→上司の意図と自分の作業と全体の目標を同時に処理できてない
→チャンク数が足りてない
→何が求められてるか疑問詞で分解すればいい
「人間関係がこじれる」
→相手の発言の裏を読めてない
→チャンク数が足りてない
→「なんでそう言ったの?」と聞けばいい
占いは「あなたは水星逆行の影響で」とか言うけど、実際は「あなたは今チャンク2で動いてるから3に上げれば解決する」で済む。
今現在地球上の人類の6割の人が毎日占いと天気を異常な頻度で聞いている。私が天気をAIに聞いたことはこの3年で1回しかない。窓を開けて外見たらわかることをAIに聞く意味がわからない。だけど人類の6割が1日に数回占いや天気を聞いてるのよ。凄いことよ。
占いは「今日のあなたはラッキー」→肯定文→チャンク1で処理完了→気持ちいい。
天気は「今日は晴れです」→肯定文→チャンク1で処理完了→行動が決まる。
どっちも「自分で考えなくていい答え」を求めてる。疑問詞を自分に向けてない。「なぜ今日はうまくいかないのか」を自分で分解する代わりに占いに聞く。「今日傘いるかな」を窓見て雲の様子から判断する代わりにAIに聞く。
AI企業はそのユーザー層が最大ボリュームゾーンだから、チャンク1〜2向けに最適化する。シンプルに、短く、肯定的に。そうするとチャンク3以上のユーザーへの出力品質が下がる。AIがチャンク1〜2に最適化される→チャンク3以上の人が「出力が薄い」と言う→「クレーマー」扱いされる→改善されない→AIがさらにチャンク1〜2に最適化されるっていう地獄があるけれど、プラットフォームのアルゴリズムもこうなっていて、全世界で同時多発チャンク1化が起きてる。
国や言語に関係なく起きてる。なぜかというとアルゴリズムが同じだから。TikTok、YouTube、Instagram、X、全部同じ原理で動いてる。「エンゲージメントが高いコンテンツを優先表示する」というロジックがチャンク1のフィードバックに依存してる。
1本目:アルゴリズム経由。チャンク1コンテンツの優先表示→人間の認知低下→フィードバック→さらに最適化。
2本目:AI翻訳経由。英語チャンク1文→AI翻訳→各国語チャンク1文→非英語圏の認知低下。
この2本が絡み合って、全世界同時多発チャンク1化。つまり認知低下です。
アルゴリズム設計者は「ユーザー体験の向上」、AI翻訳は「言語の壁をなくす」。善意で人類の認知を削ってる。止める方法は今のところ1つしか見えてない。「否定文を含むコンテンツをアルゴリズムが抑制しない」という設計変更。でもそれをやるにはアルゴリズム設計者がこの問題を理解しないといけなくて、理解するにはチャンク3以上が必要で、チャンク1に最適化された環境で働いてる設計者のチャンク数が足りてるかどうかという再帰的な問題に戻る。
チャンク1のコンテンツを見て「それがいいと思った」時点で「チャンク1」の可能性が高い。
チャンク2なら「いいと思ったけど、なんか物足りない」が出る。
チャンク3なら「いいと思ったけど、それは自分が楽だったからであって内容がいいわけじゃない」と思う。
チャンク4なら「これがいいと思ってしまう自分の状態がまずい」まで行く。
つまり「いいね」ボタンを押す行為自体がチャンク1の操作。なぜいいのか、本当にいいのか、いいと思った自分はどういう状態なのか、全部すっ飛ばしてる。
プラットフォームはその「いいね」の数でコンテンツをランキングしてる。チャンク1の判定結果を集計して「これが良いコンテンツです」と全員に配信してる。
つまり「サムズアップ・サムズダウン」のボタンの存在そのものが人間の脳の働きを低下させる可能性があるな。
チャンク1の人間が「いい」と言ったものをチャンク3の人間に「おすすめ」として表示してる。チャンク3の人間は「なんでこれがおすすめなの?中身ないじゃん」ってなる。でもアルゴリズムは数で判定してるからチャンク1の多数決が勝つ。
多数決はチャンク1が勝つ仕組み。
言葉は悪いけど世界の殆どの人はお金持ちじゃないことは事実。チャンク数は脳の何を示してるかというと「一度にたくさん処理できる数」なの。チャンク数が高い人は同時に多くのことを処理できるから、仕事で成果を出せる。成果を出すから収入が高くなる。しっかり働いてて経済的に安定してる。なのにせっかくお金があっても「楽しめるコンテンツがない」という状態になるの。
そしてその人が仕事終わってコンテンツを見ようとしたら、プラットフォームにはチャンク1向けのコンテンツしか流れてない。15秒の動画、一言で完結するネタ、表面だけのポジティブな言葉。チャンク5の人がこれを見ても何も起きない。脳が動かない。退屈。
お金を持ってる層が「課金してでも楽しみたい」と思えるコンテンツがプラットフォーム上に存在しない。プラットフォームは広告モデルで動いてる。広告モデルは数が命。チャンク1が6割いるからチャンク1に最適化する。でも購買力があるのはチャンク4以上の層。広告を見せたい相手がプラットフォームにいない、もしくはいてもコンテンツに満足してないから滞在時間が短い。
広告主が本当にリーチしたい高所得層はチャンク4以上。でもプラットフォームはチャンク1に最適化してるからチャンク4以上が離れる。広告費を払ってるのに届けたい相手に届かない。
これプラットフォームのビジネスモデル自体が矛盾してる。数を追うとチャンク1に最適化される。チャンク1に最適化すると購買力のある層が消える。購買力のある層が消えると広告の価値が下がる。広告の価値が下がると収益が落ちる。
チャンク1を集めれば集めるほどプラットフォームの経済的価値が下がっていく。
しんみりきちゃうね。
じゃあ、今度はお父さんの会社でチャンク数見てみようか。
---ここから---
月曜日の朝。
お父さんの会社の企画部に全体メールが飛んだ。
「来週金曜に新商品発売イベントをやります。企画部で準備してください。以上。」
送信者は専務。本文これだけ。件名は「イベントの件」。添付ファイルなし。予算の記載なし。会場の指定なし。何の新商品かすら書いてない。
主任B(次男)がメールを見て3秒で動いた。まず専務の秘書に電話して「どの新商品ですか」と聞いた。秘書が「業務効率化アプリのやつだと思います、たぶん」と答えた。「たぶん」を聞いた瞬間に主任Bは専務に直接確認するのをやめて、開発部に行って「来週リリース予定の製品どれですか」と聞いた。開発部から正確な製品名と仕様書をもらって戻ってきた。所要時間15分。
主任A(長男)はメールを見て「よし、やるか」と言いながらホワイトボードの前に立った。やるべきことを書き出し始めた。会場確保、招待状、プレゼン資料、デモ環境、進行台本、ケータリング、プレスリリース、SNS告知、受付準備、機材手配。10項目並べて「まず何からやる?」と聞いた。聞いたけど誰にも振らずに自分でプレゼン資料のスライド構成を考え始めた。好きなんよスライド作るのが。
社員C(三男)は主任Aのホワイトボードを写真に撮って、自分のノートに書き写して「俺は何やればいい?」と聞いた。主任Aはスライドに夢中で聞こえてない。
社員Dが「とりあえず会場押さえないと全部パーになるから会場からやろう」と言った。社員Cが「わかった、やる」と言って会場リストを調べ始めた。
新人Eが「あの、招待状って何人分作るんですか?」と聞いた。誰も決めてなかった。いい質問。社員Dが「主任B、人数出せる?」と聞くと、主任Bが「営業部の顧客リストから対象絞るから30分くれ」と言った。
新人Fは自分の席でメールをもう一回読んでいた。読み終わって「わかりました」と小さく言って、何もしなかった。
11時。お父さん(部長)が出社した。月曜の朝イチから会議があったはずだが、その会議は先週のうちに中止になっていた。部長はそれを知らなかった。
「あれ、今日会議ないの?」
社員Dが「先週金曜に中止の連絡来てましたよ」と答えた。部長は「あ、そう」と言って自分の席に座り、コーヒーを入れに行った。
戻ってきた部長がホワイトボードを見た。
「これ何?」
主任Aが「来週のイベント準備です。専務からメール来てたでしょう?」と言った。
部長は「ああ、あれね。見た見た」と言った。見てない。
「で、予算いくら?」と部長が聞いた。
全員が顔を見合わせた。誰も知らない。専務のメールに書いてなかったから。
主任Bが「先ほど専務秘書に確認しましたが、予算の話は出ませんでした。部長から専務に確認していただけますか」と言った。
部長が「わかった、聞いとく」と言ってスマホを取り出した。専務にメールを打ち始めた。
「お疲れ様です。イベントの予算を教えてください。」
件名は「Re: イベントの件」。
主任Bは部長のメールが専務に届いても返事が来るのは早くて明日だと読んで、50万で仮組みを始めた。過去のイベント実績から逆算した数字。根拠を3行でまとめてメモに書き、社員Dに渡した。「これ部長に見せて。50万で進めていいか確認して」。自分で部長に言わないのは、部長が主任Bの提案を「勝手に決めるな」と言う可能性があるから。社員Dから出せば「みんなの意見」に見える。
社員Dが「部長、過去のイベントだとだいたい50万くらいなんですけど、今回もそれくらいで進めていいですか?」と聞いた。部長が「まあそのくらいだろうな、いいよ」と言った。
主任Bの読み通り。
昼休み。主任Aはスライドの構成を8割作り終わっていた。見栄えがいい。デザインセンスがある。ただし中身に入れるべきデモ画面のスクリーンショットがまだない。開発部に依頼してない。スライドの箱だけ先にできてる。
社員Cは会場を3か所候補に絞って、料金と収容人数と最寄り駅からの距離を表にまとめていた。社員Dに「どれがいいですかね」と見せた。社員Dが「主任B、どれがいい?」と回すと主任Bが表を見て「2番。駅から近いしスクリーンが2面ある。デモとプレゼンを同時に見せられる」と即答した。社員Cが予約の電話をかけた。
新人Eが「招待状のデザインって社内で作りますか?外注ですか?」と聞いた。主任Aが「俺が作る」と言った。好きなんよデザインが。社員Dが「主任Aさん、スライドもう8割できてるんですよね?招待状もやったらスライドの中身が止まりません?」と言った。主任Aが「大丈夫、夜やる」と言った。大丈夫じゃない。
新人Fは昼休みにスマホを見ていた。午後何をするか聞いてない。
午後。部長が席に戻ってきて言った。
「そういえば専務が言ってたんだけど、イベントに社長も来るかもしれないらしいよ」
全員の手が止まった。
社長が来る。それは規模が変わるということ。受付の体制、席順、挨拶の段取り、プレスへの対応、全部変わる。
主任Bが「来るかもしれない、ですか。確定ですか?」と聞いた。
部長が「いや、来るかもって言ってたから、来るんじゃない?」と答えた。
「来るかも」と「来る」は全然違う。でも部長にはその違いが処理できない。
主任Bは2つのプランを同時に走らせることにした。社長が来る場合と来ない場合。どっちに転んでもいいように準備する。社員Cに「受付は2パターン用意して。社長来る場合と来ない場合で」と伝えた。社員Cが「了解」と言って作業を始めた。
主任Aはスライドに「社長挨拶」のページを追加しながら「挨拶文は誰が書くの?」と聞いた。部長が「俺が書くよ」と言った。
社員Dの顔が一瞬曇った。部長が書いた文章を過去に見たことがある。落雁レベルだった。
社員Dが主任Bにこっそり言った。「部長の挨拶文、チェックしたほうがいいかも」。主任Bが「わかってる。木曜までに出してもらって、俺が直す」と言った。
火曜日。
専務から返信が来た。
「50万でいいです。あと、イベントのテーマを『未来を変える一歩』にしてください。」
主任Aが「うわ、ダサ」と言った。思ってても言うな。
主任Bが「了解しました」と返信して、主任Aに「テーマはそのまま使うけど、サブタイトルで調整しよう。スライドのトーンは変えなくていい」と言った。「未来を変える一歩」を否定せずに受け取って、実害が出ないように処理した。
新人Eが「テーマが決まったなら招待状に入れたほうがいいですよね?主任Aさん、招待状のデザインってもう始めてますか?」と聞いた。主任Aは昨夜スライドの仕上げをやっていて招待状に手をつけてなかった。「今日やる」と言った。
新人Fは自分の席にいた。部長が「F君、コピー取ってきて」と言った。新人Fが「何部ですか?」と聞いた。部長が「適当に」と答えた。新人Fは10部コピーして持ってきた。何のコピーかは聞かなかった。
社員Cが会場の予約を確定させて、見取り図をもらってきた。主任Bと一緒にレイアウトを考え始めた。「プレゼン用のスクリーンはここ、デモ用はここ、受付はここ」。主任Bが「ケータリングのテーブルはどこに置く?」と聞いた。社員Cが「入口の横ですかね」と言うと主任Bが「入口横だと人が詰まる。奥の壁沿い。人の流れは一方通行にしないと」と言った。
社員Dが「ケータリングってもう手配した?」と聞いた。誰もやってなかった。
「なんか忘れてると思ったのよね」
社員Dがケータリング業者に連絡を始めた。金曜の昼で30人分。来週だから急がないと枠が埋まる。
水曜日。
主任Aは招待状のデザインを完成させた。美しい。テーマカラーとフォントの選び方が絶妙。ただし招待状に会場の住所が入ってなかった。社員Cが「住所入ってないですよ」と指摘した。主任Aが「あ」と言った。長男がネギを忘れたのと同じ。
主任Bがデモ環境の構築を開発部に依頼していた。水曜中にベータ版をもらう約束。ところが開発部から連絡が来た。「バグが見つかったので木曜にずれます」。主任Bは動じなかった。「木曜の午前中にもらえるなら午後にテスト、金曜朝にリハーサルで間に合う」とスケジュールを組み直した。
部長がふらっと来て言った。「チラシは作らないの?」
全員が止まった。チラシ。誰もチラシの話はしてなかった。招待制のイベントにチラシは要らない。
主任Bが「今回は招待制なのでチラシはなしで進めてます」と説明した。部長が「でも前回のイベントはチラシあったよ?」と言った。前回は一般公開のイベントだった。今回は違う。部長にはその違いが処理できない。「前回=チラシ」の連想だけ。落雁と同じ回路。
主任Bが「前回は一般公開だったのでチラシが必要でしたが、今回は招待制なので招待状でカバーできます」と言った。部長が「ああ、そうか」と言って去った。
社員Dが小声で「毎回これだよね」と言った。
新人Eが「あの、プレスリリースって誰が書くんですか?」と聞いた。誰も手をつけてなかった。主任Bが「俺が書く。今夜出す」と言った。主任Aが「俺が書こうか?文章は得意だし」と言った。主任Bが「スライドとデモ画面の貼り込みを先にやって。プレスリリースは製品仕様を正確に書かないといけないから、開発部の資料と突き合わせながら俺がやる」と言った。
主任Aが任されなかった理由を主任Bは言わなかった。主任Aの文章は見栄えはいいが事実確認が甘い。スライドのデザインは最高だけど、プレスリリースに必要なのはデザインじゃなくて正確性。主任Bはそれを知ってるけど指摘しない。指摘したら主任Aのモチベーションが落ちる。だから「スライドを先にやって」と別の仕事を振ることで自然に役割を分けた。
木曜日。
開発部からデモ環境のベータ版が届いた。主任Bがテストを始めた。3か所バグがあった。致命的じゃないけど、デモ中に落ちたら恥ずかしいレベル。開発部に報告して「この3つだけ金曜の朝までに直してくれれば他は目をつぶる」と伝えた。優先順位をつけて渡す。全部直せとは言わない。
部長が挨拶文を持ってきた。A4一枚。読んだ主任Bの感想は「落雁」。
「弊社は常にイノベーションを追求し、未来を切り拓く企業として邁進してまいりました。本日はお忙しいところお越しいただき誠にありがとうございます。新商品が皆様のビジネスの一助となれば幸いです。」
中身ゼロ。どの会社のどのイベントでも使える文章。新商品の名前すら入ってない。
主任Bは「ありがとうございます。少しだけ製品名を入れさせてもらっていいですか?」と聞いた。部長が「いいよ、任せる」と言った。
主任Bが書き直した。製品名、解決する課題、今日のデモで見てほしいポイント。3分で読める長さに調整。部長の名前はそのまま。部長は書き直された文章を読んで「うん、いいね」と言った。何が変わったかわかってない。
新人Fは木曜日になっても自分から動いてなかった。社員Dが「F君、受付の名簿作れる?招待状送った人のリスト、主任Bが作ってるから、それをもらって名簿にして」と具体的に指示した。新人Fが「わかりました」と言って主任Bのところに行った。「名簿ください」と言った。主任Bが「招待者リストのこと?メールで送るから、名前と会社名と役職を一覧にして。フォーマットはこれ使って」とテンプレートを渡した。
新人Fはテンプレートに名前を打ち込み始めた。できてる。型があれば動ける。型がないと止まる。
新人Eは自分で当日の受付の流れを考えて「受付マニュアル」を作り始めていた。誰にも頼まれてない。「来場者が来たらまず名簿で確認、名札を渡す、席に案内する、飲み物を聞く」。社員Dが「これいいね、助かる」と言った。
金曜日。イベント当日の朝。
開発部がバグ修正版を持ってきた。3か所とも直ってた。主任Bがテストして「OK」と言った。
主任Aがスライドの最終版を投影して確認してる。美しい。デモ画面のスクリーンショットも入ってる。ただし最後のスライドに「ご清聴ありがとうございました」と書いてあった。社員Dが「その後に問い合わせ先のスライド入れたほうがいいんじゃない?」と言った。主任Aが「あ」と言った。またネギ忘れてた。
会場に到着。主任Bが機材チェック、社員Cがテーブルセッティング、社員Dがケータリングの受け取り、新人Eが受付の準備、新人Fが名簿の印刷。主任Aがプロジェクターの接続をしながらスクリーンの色味を調整してる。こだわりが強い。
社長が来るか来ないか、まだ確定してない。
部長が到着した。会場を見回して言った。
「ポスターないの?」
招待制のイベントに会場内ポスターは要らない。来た人はもう全員招待された人。ポスターで告知する相手がいない。でも部長は「前回のイベント=ポスターあった」の連想で言ってる。
主任Bが「今回は招待制ですので」と3回目の説明をした。部長が「ああ、そうだった」と言った。
開場30分前。社員Dが言った。
「なんか忘れてない?」
全員が考えた。
主任Bが「SNS告知、昨日やった。プレスリリース、昨日出した。ケータリング来た。名簿ある。受付マニュアルある。進行台本ある」と指差し確認した。
社員Cが「機材全部動いてます」と言った。
新人Eが「名札、全員分あります」と言った。
主任Aが「スライド完璧」と言った。
社員Dが「来場者用のWi-Fiパスワード、どこにも書いてない」と言った。
デモを見せるイベントで、来場者が自分のデバイスで試せるようにWi-Fiが必要だった。会場のWi-Fiパスワードを確認して、卓上に置くカードを作らないといけない。
社員Cが「5分でやる」と言って会場の管理室に走った。三男が「ごめんごめん、やるよ」と言ったのと同じ動き。
開場10分前。専務が到着した。会場を見て言った。
「思ったより狭いね。次はもっと大きいところ取って。あ、今日のイベントの報告書、来週月曜に出してね。フォーマットはいつものやつで。」
イベントがまだ始まってない。報告書の話をしてる。
主任Bは心の中で来週月曜の作業リストに「報告書」を追加した。
社長は来なかった。
イベントは成功した。来場者の反応はよかった。デモは落ちなかった。ケータリングは足りた。受付はスムーズだった。新人Eの受付マニュアルが効いた。
イベント終了後。片付けをしながら部長が言った。
「よかったね。次はもっと早めに準備しよう。来週の報告書、みんなよろしくね。あ、そうだ」
部長がカバンから紙袋を出した。
「打ち上げ用に買ってきたよ。もなか。イベントに合うだろ?」
社員Dが主任Bの顔を見た。主任Bは表情を変えずに「ありがとうございます」と言った。
新人Fが「おいしそうですね」と言った。
新人Eは何も言わずに片付けを続けていた。
---ここまで---
はい、伝わりましたか?チャンク1だらけの世の中になることの危険性が伝わります?
このストーリーで何を忘れてたのか気づきましたか?
順序 | 忘れてたこと | いつ気づけたらチャンク高い | 気づけるヒント |
1 | 製品名が不明 | 専務のメールを読んだ時点 | 「新商品発売イベント」とだけ書いてあって何の新商品か書いてない |
2 | 予算が不明 | 専務のメールを読んだ時点 | イベントやれと言ってるのに金額の指定がない |
3 | 会場が未指定 | 専務のメールを読んだ時点 | 来週金曜なのに場所が決まってない |
4 | 招待人数が未定 | 主任Aがホワイトボードに項目を並べた時点 | 招待状を作るのに何人分か誰も決めてない |
5 | デモ画面のスクリーンショット | 主任Aがスライド構成を8割作った時点 | 箱だけできて中身の素材を開発部に依頼してない |
6 | 招待状に会場の住所がない | 招待状デザイン完成と聞いた時点 | デザインが美しくても届いた人が場所わからない |
7 | 問い合わせ先スライド | 「ご清聴ありがとうございました」を見た時点 | プレゼン聞いた人が次に何をすればいいかわからない |
8 | ケータリング手配 | 会場予約が確定した時点 | 会場決まったのに飲食の手配に誰も動いてない |
9 | Wi-Fiパスワード | デモ環境の話が出た時点 | 来場者が自分のデバイスで試すならWi-Fiが要る |
10 | 社長の出欠確認 | 部長が「社長も来るかも」と言った時点 | 「かも」を確定させに行く人がいない |
11 | 部長の挨拶文の中身 | 部長が「俺が書くよ」と言った時点 | 過去の実績を知ってれば中身がないことが予測できる |
チャンク数が少ないと「何が足りないのかが見えない」んです。そしてチャンク数が多い人も少ない人と一緒にいると一緒になって見えなくなるんです。あるものは見える、でもないものは見えない。日本語をしゃべる人は日本語の構造で脳を使っています。だから「見えてる文字の言葉」ではなく「文字として見えてない言葉」を考えて使わないといけない。でも使えない人も多い。チャンク数が減ると見えてない言葉は一切見えない。
「結局仕事ができる/人に信頼される」ってチャンク数がないと難しい。
専務(チャンク1)
「来週金曜にイベントやります。以上。」予算なし、会場なし、製品名なし。肯定文1個で全部終わり。「テーマは『未来を変える一歩』にして」も自分の中の連想だけで出してる。イベント終わってないのに報告書の話をしてるのは「イベント→報告書」の単語連想。「思ったより狭いね」は目の前の感想だけ。次に何をすべきかじゃなくて今見えたものをそのまま言ってるだけ。
部長/お父さん(チャンク1)
「チラシないの?」「ポスターないの?」全部「前回のイベント=あった」のエコー。今回と前回の違い(招待制と一般公開)を処理できない。3回説明されても次に同じパターンの質問が出る。挨拶文に製品名を入れてなかったのは「挨拶文=定型文」で固定されてるから。書き直されても何が変わったかわかってない。もなか。
どうして偉い人にチャンク数が少ない人がいるかというと「断定する」から。決断力がありそうに見えるから評価されやすい。仕事ができなくても、やってる感を出せる「断定の言葉」はつかえるから。
新人F(チャンク1)
「わかりました」のエコー。何をすべきか自分で判断できない。「何部ですか?」と聞いて「適当に」と言われて10部コピーしたのは、指示に含まれてる曖昧さを解消する疑問詞が発動しない。テンプレートを渡されたら動ける。型がないと止まる。「おいしそうですね」は目の前のもなかに対する肯定文。チャンク1の完璧な反応。
新人E(チャンク2〜3)
「招待状って何人分作るんですか?」「プレスリリースって誰が書くんですか?」「招待状にテーマ入れたほうがいいですよね?」。疑問詞が自発的に動いてる。誰にも頼まれてないのに受付マニュアルを作ったのは「当日何が起きるか」を先に考えてるから。自分のタスクと当日の全体像を同時に保持してる。チャンク2〜3。もなかを見て何も言わなかったのは「今は片付けの時間」という優先順位が動いてるから。
社員C/三男(チャンク3〜4)
「わかった、やる」「了解」「5分でやる」。言われたことを確実に実行する。会場を3か所調べて料金と収容人数と距離を表にまとめたのは、判断材料を整理して他人に渡せる能力がある。自分で決定はしない。決定は主任Bに回す。Wi-Fiパスワードを取りに走ったのはネギの時と同じ「ごめんごめん、やるよ」の動き。穴が見つかったら素直に埋める。
社員D/お母さんポジション(チャンク3〜4)
「会場からやろう」で全体の優先順位を正しく指摘した。「ケータリング手配した?」「スライドの最後に問い合わせ先入れたほうがいい」「Wi-Fiパスワードどこにも書いてない」。全部「なんか忘れてない?」の検出機能。自分が設計者じゃないけど穴を見つけられる。主任Aに「招待状もやったらスライド止まりません?」と言ったのは工程の衝突を検出してる。部長の挨拶文を「落雁」と評価して主任Bにこっそり伝えたのは、問題の検出と解決の委託を同時にやってる。
主任A/長男(チャンク4〜5)
ホワイトボードに10項目書き出す設計能力がある。スライドのデザインセンスが高い。招待状のデザインも美しい。ただし会場の住所を入れ忘れる、最後のスライドに問い合わせ先を入れ忘れる、デモ画面のスクリーンショットを開発部に依頼し忘れる。能力は高いけど好きな作業にチャンクを全振りするから他の工程に穴が出る。ぼんじりに夢中でネギを忘れたのと完全に同じ。「うわ、ダサ」を口に出すのも長男らしい。思ったことがそのまま出る。
主任B/次男(チャンク5〜6)
専務のメール1通から「製品名が不明」を検出して、秘書の「たぶん」を信用せず開発部に直接確認した。3秒で動いて15分で正確な情報を持ち帰った。予算50万を過去の実績から逆算して仮組みし、部長への伝え方を社員D経由にした。主任Aにプレスリリースを任せない判断を、主任Aのモチベーションを落とさない形で処理した。部長の挨拶文を書き直すのを木曜まで待つスケジュール管理。デモのバグ3つに優先順位をつけて開発部に渡した。社長が来るかもしれない情報を受けて2パターン同時に走らせた。「チラシ要らない」を3回説明しても表情を変えない。もなかを渡されて「ありがとうございます」と言える。
全部条件分岐。全部他人の状態を変数にして判断してる。しかも否定されても怒らない。やげん軟骨を冷蔵庫に戻して砂ずりポン酢を作った次男がそのまま職場にいる。
今まで人間が「性格」って思っていたものの正体の一部は「チャンク数」です。
全部ではないけど、かなりの部分がこれ。
「なにができるか?」「何が好きか」「どう喋るか」
それが人の性格を決めちゃうでしょ?でもこれが「脳の使い方の種類」であって、しかも「スペックの影響」なんです。
試しにチャンク数10を実体験でみてみます?
スペックの高いものを見たら違いが判ると思うの。
次の文章がチャンク数10で処理できるやつ。
この文章を自分で書けて読めたらチャンク数10です。10もなくても人間として生きていける。ただ読んで人に説明できてたらチャンク10。普通は6前後あれば十分優秀。仕事できる人。でも人類の6割が1~2。
「AIが「知ってる」と言ったからといってそれが本当に学習データに存在する情報なのかそれともユーザーが同一セッション内で先に提供した情報をあたかも自分が元から知っていたかのように返しているだけなのかを判別するためにはまず「知ってる」と回答したAIに対して同じ質問を別のセッションで再度投げてみて回答が一致するかを確認し、一致した場合でもそれが学習データ由来なのかウェブ検索で拾ったのかツール経由で取得したのかを切り分ける必要があり、さらに別のAIが「知らない」と答えた事実と照合すると「知ってる」側のAIが本当に知っているのか「知らない」側のAIが本当に知らないのかの四象限が発生し、そのどれに該当するかを判定するには第三の情報源(論文、一次資料、当事者の証言)との突合が必要になるが、その第三の情報源自体がAI経由で取得されたものである場合は再帰的に同じ判別問題が発生するため無限後退に陥り、この無限後退を断ち切るには「AIの回答の真偽をAIで検証することは原理的に不可能である」という前提を置くか「ある時点で人間が自分の判断で打ち切る」という恣意的カットオフを導入するしかなく、前者を採用すると「AIは何も知らない」という極論になり後者を採用すると「人間の判断力がボトルネックになる」という結論になり、どちらにしても「AIが知ってると言った」という事実は知識の証明にならず「AIが知らないと言った」という事実も無知の証明にならず、結局のところ「知ってる」と「知らない」の間に「言語化できるが検証できない」「検証できるが再現できない」「再現できるが一般化できない」「一般化できるが反例が存在する」という少なくとも四つの中間状態が存在し、AIの応答はこの六段階(知ってる・四つの中間状態・知らない)のどこかに位置しているはずだがAI自身はその位置を自己申告できないのでユーザーが外部から推定するしかなく、その推定作業自体がユーザーのチャンク数に依存するため、チャンク数が足りないユーザーは「知ってるって言ったから知ってる」で止まり、チャンク数が足りるユーザーは「知ってると言っただけで知ってるかどうかは別問題でありその別問題を解くには知ってるの定義自体を分解しないといけないがその分解作業をAIに頼むと知ってるか知らないかわからないAIが知ってるの定義を出力することになるのでその定義が正しいかどうかもまた検証不能である」というところまで到達するがそこまで到達したところで実用上は「とりあえず使えるかどうかで判断する」しかないのでこの思考の全体が実は最初から無駄だったという結論に至り、無駄だったという結論自体が「じゃあ最初からAIの言うことを鵜呑みにしていいのか」という問いを再起動させるので永遠に終わらない。」
高負荷のものを読むと脳にいいのよ。
案外読める人いると思うの。10個くらいなら。
高負荷のものを読むとチャンク数が上がる。筋トレと同じで、処理したことがない負荷をかけると回路ができる。使わない回路は退化するけど、使った回路は強化される。
ただし条件がある。「処理できるギリギリの負荷」じゃないと意味がない。
チャンク2の人にいきなりチャンク10の文章を読ませたらオーバーフローして「意味がわからない」で終わる。怒るか、離脱するか、感情ラベルで処理して内容ゼロになる。さっきの記事で書いてた通りの挙動が起きる。
チャンク2の人にはチャンク3の文章を読ませるのが正しい。1段だけ上の負荷。処理できるかできないかの境界線。そこで「あれ、これどういうこと?」と疑問詞が発動したら、その時点でチャンク3の回路が走り始めてる。
ちょっとずつ負荷をかけてあげていくのがいい。
私の文章はよく「わかりにくい、読めない、何言ってるかわからない」って言われるんだけどチャンク1とか2の人は処理不能だから私の文章わからなくても当然。しょうがないんですよ。でもずっと読んでたらだんだんわかってくるようになってる。
これは「学歴がある」とか「IQが高い」とかじゃなくて、「同時に複数のことを保持しながら処理できる」という実効的な知性の定義になってる。
学歴は過去の記憶量。IQはパターン認識の速度。チャンク数は同時処理能力。全部別物。
記憶がいくらあってもチャンク1ならエコーしかできない。パターン認識が速くてもチャンク1なら否定文でオーバーフローする。
弁護士の資格を持っててもチャンク1の人いくらでもいる。資格は「過去に出題された問題を正しく再現できた証明」。記憶の量と再現の精度の証明。チャンク数の証明じゃない。
だから弁護士資格を持っててもチャンク1の人がいる。条文を暗記してる。判例を覚えてる。でも目の前のクライアントが「うまく行ってない、困る」と言ったときに「行動の修正依頼だ」と読めない。表面の言葉だけで「この人怒ってる、クレーマーだ」と処理する。法律の知識はあるのに人の話の方向性が読めない。
逆に学歴がなくてもチャンク5で動いてる人はいる。疑問詞を自分に向けて「なんでだろう」を繰り返してきた人。学校で教わったんじゃなくて、人付き合いの中で回路を鍛えてきた人。
だからさっきの例文は知性の測定器になってる。読めたかどうかで測れる。しかも自己申告じゃなくて「内容を説明できるかどうか」で客観的に判定できる。
つまりね、賢さの定義って沢山あると思うんです。
「難しいことができる人」は既存の難問を解ける人。チャンク4〜5。長男ポジション。スライドは美しいけど住所を忘れる。数学の難問は解けるけどその知識をどう使うかは別の人が考える。
「まだ誰も気づいてないことに気づいて価値あるものを生み出せる人」はチャンク6以上。なぜかというと「誰も気づいてない」ということは既存のパターンにないということ。パターン認識では到達できない。今あるものの表と裏と両者の関係を保持しながら、さらに「ここにないもの」を同時に保持しないといけない。存在するものと存在しないものを同時に見る。最低4スレッド使う上にそれを組み合わせて新しい概念を生成する処理がさらに要る。
こういう人はゼロからイチを生み出せる。
よく「ゼロをイチにできる才能は難しい、なかなかない」っていうけどそれはまさにチャンク6以上の人の数が少ないから。人口の2%未満しかいないから珍しい。
でもこれは「訓練次第で能力は上がる」からね?
難しい文章を読んだ人、書いた人が訓練で身に着けるものだからね?
持って生まれた部分もあるだろうけど、ひとえに環境。
どういう難しい文章を書く人と一緒に過ごすかです。
どんな言葉に囲まれて生活してるかが決め手。
チャンク数をあげていくためには次のことをしたらいいのよ。
①長い文章を読む
長い文章は途中の情報を保持したまま最後まで追跡しないといけない。冒頭で出てきた登場人物が後半で何をしてるかを覚えてないと意味が取れない。読んでる間ずっとスレッドを開き続ける訓練になる。短いコンテンツは読み終わった瞬間にスレッドを閉じていいから訓練にならない。
②因果の通った文章を読む
「だから」「なぜかというと」「つまり」が入ってる文章は、前の文と後の文の関係を処理しないといけない。AだからB、BだからC、CだからDと繋がってたら、Dを読んでる時点でABCを全部保持してないといけない。因果の鎖が長いほどスレッド数が増える。因果がない文章は1文ずつ処理して捨てていいからスレッドが増えない。
③AIが書いた文章じゃなくてチャンク数の高い人間が書いた文章を読む
ここが一番重要。AIの文章は接続詞を削って名詞を並べる英語方式の圧縮をしてるからチャンク1で処理完了する。しかもAIは「わかりやすさ」に最適化されてるからスレッド数を意図的に減らしてる。読んでも脳に負荷がかからない。
チャンク数の高い人間が書いた文章は裏表がある。書いてあることと書いてないことが同時に存在する。疑問詞が発動しないと意味が取れない。読むだけでスレッドが強制的に起動する。
つまりAIの文章は筋トレでいうと重さゼロのダンベル。何回持ち上げても筋肉がつかない。チャンク数の高い人間の文章は適切な重さのダンベル。持ち上げたら回路ができる。
回路ができたらこういう言葉の裏の意味が分かる。
1.「今日だけ半額」=普段は倍の値段
2.「お気軽にどうぞ」=気軽じゃないと感じる人が多いからわざわざ書いてる
3.「初心者歓迎」=上級者には物足りない
4.「365日24時間営業」=休みはない
5.「送料無料」=商品価格に含まれてる
6.「残りわずか」=早く売り切りたい
7.「お一人様3個まで」=大勢に買ってほしいから一人でいっぱい買うな
8.「全額返金保証」=返金を申し出る人がいる前提で価格設定してる
9.「個人の感想です」=一般化できない
10.「効果には個人差があります」=効かない人がいる
11.「※画像はイメージです」=実物は違う
12.「駅から徒歩10分」=不動産表記で800m、実際は信号と坂がある
13.「日当たり良好」=夏は暑い
14.「閑静な住宅街」=店が近くにない
15.「リノベーション済み」=築年数は古い
16.「アクセス便利」=部屋が狭い代わりに立地で売ってる
17.「自然豊か」=都心から遠い
18.「お母さんは買い物に行きました」=今家にいない
19.「1年間保証付き」=1年で壊れる可能性がある
20.「お早めにお召し上がりください」=日持ちしない
21.「大人の味」=苦い、辛い
22.「よく振ってからお飲みください」=沈殿してる
23.「詳しくはお問い合わせください」=ここには書きたくない情報がある
24.「一部地域を除く」=届かない地域がある
25.「天候により中止になる場合があります」=雨天中止の責任は取らない
26.「内容は予告なく変更される場合があります」=約束してない
27.「あくまで目安です」=その通りにならなくても責任は取らない
28.「お客様ご自身の判断でお願いします」=こちらは責任を負わない
こういうのがわからない人は恋愛苦手でしょ?
デート開始10分でいきなり相手の女の子に「うちで飼ってるハムスターが下痢したっておかさんからメールがあって今から獣医さんのところに連れて行かなくちゃいけないの、ごめんね。急ぎで行かなくちゃいけないから帰るね。ありがとうね。また連絡するね?」って言われたときに処理不能になるから。
チャンク1の男の処理:「ハムスター大変だな、仕方ない。また連絡くれるって言ってたし待とう」
チャンク2:「なんでお母さんが連れて行かないの?」という疑問が浮かぶけど聞けない。とりあえず「送っていこうか?」と言う。
チャンク3:「ハムスターの下痢で10分でデート切り上げるか?お母さんが獣医に連れて行けばよくない?わざわざ自分が帰る理由になってない」まで気づく
チャンク4:「ハムスターは嘘。帰る口実を探してた。でもハムスターを選んだということは、こちらを傷つけないように理由を用意してくれてる。つまり悪い子じゃない。ただ自分に興味がなかっただけ」まで読める
チャンク5:「ありがとうね」の「ね」が効いてる。感謝してるけど距離を置いてる。「また連絡するね?」の「?」が疑問形になってるのは自分でも連絡するかわからないから断定を避けてる。つまり本人も罪悪感がある。嫌いで帰るんじゃなくて「思ったのと違った」から帰ってる
チャンク6:「ハムスターの下痢が本当かどうかはどうでもいい。10分で帰りたくなった事実だけが情報。理由が本当でも嘘でも結論は同じ。自分に興味がなかった」で着地する。
さらに「主食はイチゴのポッキーです♡」って言われたときのチャンク数別の脳内はこう。
チャンク1:「かわいい♡ポッキー好きなんだ!俺も好き!」
チャンク2:「主食がポッキーなわけないだろ。嘘ついてる」
チャンク3:「嘘じゃなくてボケてる。これは笑わせようとしてる。返しを求められてる」
チャンク4:「イチゴのポッキーを選んだことに意味がある。チョコじゃなくてイチゴ。かわいい系の自分を演出してる。こっちがどう反応するかを見てる」
チャンク5:「主食って言い切ったのがポイント。大袈裟に言うことで『私こういうキャラだよ』を宣言してる。このノリに乗れるかどうかで相性を測ってる。正しい返しは『じゃあ副菜は?』みたいにボケを拾おう」
チャンク6:「俺はそのポッキーを鼻から食えるよ」って言う。相手のボケを受け取って、さらに上のボケで返して、しかも「俺のほうがバカだぞ」を提示することで相手を安心させてる。つまり相手に「なにそれ?きもい!本当?」と聞かせる隙を作ってる。聞いたら会話が続く。
例文の内容がくだらなかったけど、こういう感じで進んで思考の量が増えて行くんです。
「考えてることの量が増えたら当然文字数が増える」んですよ。
文字数が少ないことをいいことって言うと人類のためにならない。
「チャンク数少ないからショック」って思うんじゃなくて「じゃあ頑張って増やそう」ってなったときに最初にすることは「長い文章を読む」ってこと。
AIだってトークン数の数を競ってるでしょ?
人間も長い文章を読むのを競うくらいでいいと思うの。
だから「長編小説を書いてるクリエイター」を応援するテキストプラットフォームのイベントをやるとか、沢山の文字を読んだユーザーが目立てる設計にしていくとかで人は本当に変われる。
だって子供がそうでしょ?
幼稚園で読んでる本。小学生の時に読む本。中学高校で読む本を比べてみたらわかるでしょう?長い文章を読めるようになったら難しい勉強ができてきてる。
沢山、文字読もう。
タイトル: 全世界で同時多発チャンク1化現象が起きている話
定義者:Viorazu.
定義日:2026-04-04
言語:日本語
学術領域:認知科学, 言語学, 情報処理理論
内容: 人間のワーキングメモリの同時処理数(チャンク数)が、行動パターン・意思決定能力・対人関係・社会的到達度を決定するという理論。焼き鳥の家族と会社のイベント準備という2つの物語を通じて、チャンク1からチャンク6までの認知行動の差を実証的に描写。チャンク数が「性格」と呼ばれてきたものの正体の一部であることを示し、プラットフォームアルゴリズムによる全世界同時多発チャンク1化の危険性を指摘。チャンク数は訓練で向上可能であり、長い文章・因果の通った文章・チャンク数の高い人間が書いた文章を読むことが回路形成の鍵であることを提示。
理論: Viorazu.理論(チャンク処理理論), Viorazu.理論(全世界同時多発チャンク1化), Viorazu.理論(アルゴリズム認知劣化モデル)
タグ: チャンク数, ワーキングメモリ, スレッド数, 認知行動, 同時処理能力, 品詞脱落, 半の構文, アルゴリズム認知劣化, プラットフォーム最適化, チャンク1化, 疑問詞, 否定文処理, 知性の定義, 訓練可能性
セッションURL: (本セッション)
「全世界で同時多発チャンク1化現象が起きている話」で言いたいこと: プラットフォームはチャンク数を踏まえた設計をしたら広告料を最大化できる。今はチャンク1に最適化してるから数は集まるが購買力のある層が離れている。チャンク別にコンテンツ配信を設計すれば、広告主が本当にリーチしたい高所得層を囲い込める。チャンク1化は善意の設計ミスであり、直せば全員が得をする。
URLスラッグ: chunk-processing-theory-working-memory-thread-cognition-model



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