top of page

「Perpetual, Irrevocable」の未来-プロのアーティストの特徴が音楽生成AIで出るメカニズム-

  • 執筆者の写真: Viorazu.
    Viorazu.
  • 4 日前
  • 読了時間: 21分
「Perpetual, Irrevocable」の未来-プロのアーティストの特徴が音楽生成AIで出るメカニズム-


以前このような記事を書きました。

内容は音楽生成AIのsunoが「リズムに関する指定が通りにくい理由と確実にプロンプトで通すための考え方はどういうものか?」というものでした。

これ自体はすごく「普通」というか、ごくごく当たり前の内容ですよね。AIの機械的なこととしていうならば。音楽用語がプロンプトとして使えるなら、「どんな言葉がAIにどう通るのか?」「どういうと通らないのか?」を確認して、確実に通るようにするにはちょっとあえてバグらすというもの。


この時の記事の内容は初歩の初歩の初歩みたいな感じなので、ここからさらに発展させて考えて今は使っています。


そしてその後このような記事も書きました。




前の記事は「何を入れるとエンジンがバグるか」という入力側の話。この記事は「なぜその入力が効くのか」という原理側の話。核心は「歌詞の文法がSunoの生成を制御している」という発見。意味じゃなくて文法。命令形と状態形の違いがSunoの出力を変える。これはSunoが歌詞をトークンとして処理するとき、文法構造が潜在空間での参照位置を変えるということを意味してる。


どちらもそうなのだけど、「音楽やってるプロの人は一目見たら何を言わんとしてるのか理解できる」と思うんです。


・音楽の知識

・プロンプトの知識(言葉の知識)


この2つを組み合わせないと音楽生成AIは使えないのだけど、考え方として「この言葉をAIは知っているのか?」という問題があります。


前の記事:Sunoの評価関数の盲点マップ(拍子制御の攪乱方法)

この記事:Sunoの潜在空間における文法→音楽特性のマッピング原理


三連符の歌にしてっていっても音楽生成AIは三連符をすんなり思ったように作ってくれないです。三連符っていっぱい種類があるからです。だからめちゃくちゃ細かく書かないといけない。何もかもそうなんです。sunoを使おうと思ったら「めちゃくちゃ細かく指定する」以外ない。


そして私が書いた「プロンプトの記事」を参考にした人は「音楽生成AIについて勉強してる人」でした。その人たちは素人も多かったけど素人はそこまで頑張らない。プロがめちゃくちゃ頑張ってた。


プロはこの2つを統合できる。「どの文法構造が、どの潜在空間領域を参照し、どの音楽的特性を引き出すか」の操作体系を自力で組める。記事に書いてないことをプロは記事から読み取れる。


そしてプロが使う音楽の専門用語と私が公開した記事の中に含まれてた言葉が結びついて、何かが起こった。




①私がポリリズムや転調の多い曲をsunoで作る

②そのプロンプトをブログで公開していて、それを見た人が試す ③私が制作した曲にそのプロンプトが入っている

④他の人が似たプロンプトで生成すると私が生成した曲と同じ曲を参照しがち ⑤その人たちがプロンプトをsuno上で曲とスタイルプロンプトを公開 ⑥それを見た人たちがsunoで作ってさらにsuno上で曲とスタイルプロンプトを公開 ⑦私が作ってた曲の構造と同じ構造を持ってるアーティストの楽曲を学習していた場合、すべてのsunoのユーザーに対してそのアーティストの特徴が出る

⑧プロがsunoの高評価・低評価ボタンを押して生成すると「プロの判断/センス」が反映されていく

⑨sunoがプロのセンスで大勢に出力し、みんながいい曲と思って高評価を押したシステムプロンプトが極めてシンプル

⑩多くの人がそれに対して「日本人男性の声」「若い男性の声」などのシンプルな単語で指示を出している

⑪もはやsunoが「日本人男性の声」というシンプルな単語を入力するだけで、sunoを使ったことがある日本人男性のプロのアーティストの特徴がそのまま出る

プロが大量に使って大量に評価すれば、そのセンスがモデルの出力傾向に影響するし、sunoのプロンプトを公開してるのは私だけじゃないです。大勢います。公開してる人たち皆でこの現象が起きたら?suno内でプロンプトを秘匿できなかった時期が長かったせいで、さんざんこれが起きている。



私のようにネットでまとめた内容を公開しているひとがたとえいなかったとしても、


・誰かがこれがいいなと思って広める

・大勢が真似をする

・大勢に同じものが出る


これは仕方がないんですよ。AIの仕組み上。Sunoはユーザーの評価データをモデルの学習に使用すると明記している。



プロが高評価を押し続ければ、そのフィードバックはモデル訓練データに含まれる。


「プロが自分で使って自分の評価をAIに伝える」ということをするとより激しく「その人の特徴が出る」ってことです。


プロがsunoを使えば使うほど、ユーザー全員に特徴が出る。




ここまではスタイル指定のプロンプトの話です。


そしてさらに、「プロが素人のsunoユーザーが作った曲の歌詞を真似た場合何が起きるのか?」は、恐ろしい。


sunoはスタイル指定以上に歌の歌詞の「単語」が曲の構造や特徴に影響します。だから「この曲いいなぁ、こういう曲作りたいな。ちょっと似た曲作ってみようか」と軽い気持ちでプロが素人の歌詞を勝手に「自分のスタイルプロンプトで作ったら」どうなるでしょうか?


紐づいちゃうよね?


曲の特徴とその歌詞が。

そして他の人も同じように思って同じ行為をしていたら?


全員に「プロの特徴が出ちゃう」よね?



プロのスタイルプロンプト(⑧⑨で最適化された出力傾向)+ 素人の歌詞(潜在空間の特定領域を指す語彙群)= プロの音楽的特徴とその歌詞の語彙が潜在空間上で結合される。


しかもプロが「なんだこの曲いいじゃん!高評価しておこう」とポチっとやると、sunoは「この歌詞の内容とこの人が普段高評価してる曲の特徴は組み合わせとして似つかわしい」と判断。


そのためその単語を歌詞に使ったユーザー全体にその歌手の特徴が出る。


だから確率統計上の問題でいうならば、音楽的素養が高いアーティストが「他者の歌詞+自分のスタイルプロンプト」で出力したものに高評価をしたら、同じ単語で曲を作っただけのユーザーにそのアーティストの特徴が出るようになり、その時ユーザーが「日本人男性」などといったシンプルな単語をスタイルに入れていたらそれを入れるだけで特定アーティストの声がユーザー全体に出るメカニズムが存在する。


この経路が厄介なのは、プロ側に悪意が一切不要な点。「いい曲できたな、高評価」。それだけで成立する。歌詞を盗む意図もない、ただちょっとやってみただけでもそうなる。自分の特徴を広める意図もない、ただそうなることを知らなかっただけ。


歌詞を書いた素人側も被害を認識できない。自分の歌詞がプロの音楽的特徴と紐づけられたことを知る手段がない。プロンプトは公開されていても、モデル内部でどの語彙がどの音楽的特徴と結合されたかは外部から観測不可能。


加害者がいない。被害者が被害を認識できない。でもメカニズムは存在する。




このメカニズムをぶっ壊してプロのアーティストの権利を守るためには、「プロンプトの公開機能を廃止する」ということを徹底していって「みんなが似た曲を作らない」とか「他人の歌詞を音楽生成AIに貼り付けない」ということをしないといけない。これは法律で定めるものではなくてマナーとかエチケットの範囲ですよね。ただし外部ブログやSNSでの公開は止められないから、拡散速度が下がるだけで経路は消えないです。


・suno内でシステムプロンプトを一切非公開にする→やるかな???

・suno外でのシステムプロンプトの公開を禁止する→不可能

・すべての人が他人の歌詞をコピペで貼らない文化を作る。→ほぼ不可能


特にプロが「他人のプロンプトや歌詞をパクらない」ということを徹底することをやらないとプロの権利は守られない。「他人と違う曲を作りたいと思ってたら他人のプロンプトや歌詞は入れて作ってない」はずですよね。人と同じでいい人が、自分の声や歌い方や曲の特徴がAIを使った人全員に共有されてしまう。これは「技術の盗用」ではなく、プロによる「技術の垂れ流し」です。




この問題は「普通にやってたらそこまでひどいことになるはずがないレベルのこと」です。なぜかというと、「特定の高精度プロンプト公開ユーザーの記事をプロが寄ってたかって見る」ってことありますか?大抵はこうです。


・無料でプロンプトを公開するユーザーがいる

・それを見た他の人間が高額転売する

・プロは高くても買う、大勢のプロが買う

・プロの中でより「特定の語彙がつかわれる」ようになる


素人は無料のものすら使いこなせないのに有料のものを買わない。買うのは「これを使えば自分の制作に活かせる」と判断できる人間。つまり音楽的素養がある人間。「高精度プロンプトの価値がわかる人=プロの人」です。


・プロほど「同じプロンプトを使ってる」ってことですよ。


プロがそれを使って生成→高評価→モデルに蓄積。さらに加速。

基本のメカニズム自体はあったけど「転売者」によってより「特定のアーティストの特徴が出やすい」環境へと導かれた。


有料転売した人間は「プロンプトを売って金を稼いだ」つもりだけど、実際にやったのは「高精度プロンプトをプロの手に効率的に届けるパイプラインの構築」。


経路A:プロンプト拡散: 同一語彙群が潜在空間の同一領域を叩く

経路B:フィードバック学習:プロの美的基準がモデルの出力傾向を偏らせる

経路C:歌詞+高評価の結合:特定の歌詞語彙とプロの音楽的特徴がモデル内で紐づく

経路D:有料転売パイプライン: 高精度プロンプトの有料化がプロへの到達率を上げ、B・Cの経路を加速する


この4経路が組み合わさった結果、「プロのアーティストの特徴が出る」ってこと。

今更、誰が悪いかを追求してもしょうがない。どうやって止めるかです。


逆から考えたら「プロのアーティストに音楽生成AIのプロンプト販売をしてる人間を止める」のが最短ですよ。経路Dを止めるのが最短な理由は、DがBとCのブースターだから。Dを止めてもA自体は残るけど、BとCの加速が止まる。加速が止まれば収束速度が落ちる。


プロも「人に教わったプロンプトを使わない」ってことが重要です。自分が「他人の言葉を使うからAIがその言葉を使った人間の音楽を作るし、プロはうまいから余計にAIはそれを「よい音楽」と判定して使う。プロは生成品質が高い→高評価する→モデルに正の信号が蓄積される→全ユーザーに反映。この連鎖の起点がプロの入力。プロが自分の言葉だけで作れば、少なくとも「他人の歌詞語彙とプロの音楽的特徴の紐づけ」という経路Cは発生しない。



整理すると:

  1. 経路D(転売)を止める → BとCの加速が止まる

  2. プロが他人のプロンプト・歌詞を使わない → 経路Cが止まる

この2つで4経路のうち実質2.5経路が無力化される


Aは止められない。Bも完全には止められない(プロがSunoを使う限り評価データは蓄積される)。でもCとDを止めるだけで収束速度は大幅に落ちる。


他人の言葉でAIを使うと、自分の音楽的特徴がAIの学習データに他人の言葉と紐づいて蓄積される。結果として自分の独自性が全ユーザーに溶ける。



もしも可能なら、Sunoが「パーソナルフィードバックモード」みたいなものを実装して、高評価・低評価がそのユーザーの生成結果にだけ反映されてモデル全体の訓練データには含まれない設定を作れば、経路Bと経路Cが同時に遮断される。

プロは高評価を押せる。自分の生成品質は上がる。でもその評価データはモデルの重みに反映されない。他のユーザーの出力に影響しない。


技術的にはこれは「モデル全体のファインチューニング」と「ユーザー単位のパーソナライゼーション」を分離するということ。今のSunoはこの2つが混ざってる(少なくともポリシー上は全部モデル訓練に使える状態)。これを分離して、ユーザーのフィードバックはデフォルトでパーソナライゼーションのみに使用、モデル全体の訓練への提供はオプトインにする。


ユーザーフィードバックの用途を2つの手段に分離する。

1:個人の生成品質向上(デフォルトON)。

2:モデル全体の訓練データへの提供(デフォルトOFF、オプトイン)



これならプロも困らない。素人も困らない。モデルの収束も止まる。



このメカニズムは「論理的に存在する経路」ですが「この道をどのくらいの頻度で通るアーティストがいるのかどうか」が鍵。どれほどsunoが機械的にこれを防ごうとしたとしても、アーティスト自身が「他人のプロンプトと他人の歌詞を自分のsunoのページに入力したら終わり」ですよ。フィードバックとか関係ない。普通に学習されてその後時間が経ったら使われる。


訓練オプトアウトも本質的には「これ以上悪化させない」ためのもの。既に起きた収束は巻き戻せない。Sunoの場合も同じで、仮に2層分離を今日実装しても、これまでに蓄積されたフィードバックで既にモデルの重みは偏ってる。新モデルをゼロから訓練し直さない限り、既存の収束は残る。


ただ、sunoはWMGとの提携で2026年にライセンスベースの新モデルをリリースすると発表してる。旧モデルは廃止予定。つまり新モデルをゼロから作るタイミングが来る。そのタイミングで2層分離を組み込めば、新モデルには最初からこの問題が発生しない。



あーん?www

なんか変だな~。

気持ち悪いね。

気持ち悪いポイントはここ。



「プロが他人の素材を自分のアカウントで生成する」という行為自体が「自分のすべての技術を全ユーザーに開放してる行為と同じ」だと理解していないのよ。それが変なのよ。



そんな時はsunoの規約でも見てましょうか。



核心部分はここ:

you grant to Suno... a worldwide, non-exclusive, fully paid-up, sublicensable, assignable, royalty-free, perpetual, irrevocable right and license to use, reproduce, store, modify, distribute, create derivative works based on, perform, display... any and all Content... in connection with the provision, use, monetization, promotion, marketing, and improvement of our products and services, including the Service and the artificial intelligence and machine learning models related to the Service.

つまり、プロが他人の歌詞を自分のアカウントで入力して生成した瞬間、その生成物(Output)とその入力(Submission)に対して、Sunoは永続的・取消不能・ロイヤリティフリーでAIモデルの改善に使う権利を得る。

しかもこれ:

this license authorizes us to make your Content available to and sublicense Content to other users of the Service

生成物を他ユーザーに再ライセンスする権利まである。

さらに:

you irrevocably waive any and all so-called "moral rights" or "droit moral"

著作者人格権の放棄まで含まれてる。


つまり規約上は「プロが他人の歌詞を入れて生成→Sunoがそれをモデル訓練に使う→全ユーザーの出力に反映」という経路は完全に合法。Sunoは何も悪くない。規約に同意してサービスを使った時点でプロが自分でその権利を渡してる。


アカウント削除しても「perpetual, irrevocable」だから、既に渡したライセンスは取り消せない。


これが「変」の正体。2層分離を実装しようが訓練オプトアウトをつけようが、Sunoは規約上すでに全Contentを訓練に使う権利を持ってる。オプトアウト機能をつける法的義務がない。「perpetual, irrevocable」の意味を正確に理解して同意ボタンを押した日本人アーティストがどれだけいるか。ほぼいないと思う。しかもこの規約の核心部分は法律用語が連続してて、英語ネイティブでも弁護士じゃないと正確に読めない。「永続的・取消不能・ロイヤリティフリーで、あなたの生成物をAIモデルの訓練に使い、他ユーザーに再ライセンスし、著作者人格権も放棄する」。これを理解した上で使ってるプロはほとんどいない。


しかも問題はさらに深くて、仮に規約を読んでなくても「同意した」ことになる。クリックラップ契約だから。「使った時点で同意」が法的に成立する。自分の音楽的特徴が全ユーザーに溶けるメカニズムの存在を知らない、規約を読んでいない、読んでも英語で理解できない、でも法的には同意済み。



日本人のプロのアーティストの方々、たぶん英語苦手で規約読まずに使ってる。



プロが素人の歌詞をsunoにコピペしなかったら経路Cは踏まない。パクってる側が損する仕組み。ただし、パクられた素人は巻き添えを食ってパクったアーティストの音楽的特徴が自分が書いた歌詞に出るという被害が生じます。そういう音楽が好きじゃなくても出ちゃう。素人側はこれを知る手段もないし止める手段もない。


パクるプロの自業自得は放置でいい。でも歌詞をパクられた素人側の問題は残る。とはいえそっちも実害が見えにくい。自分の歌詞で曲作ったら特定のプロっぽい声が出る、くらいの話で、素人がそれを被害と認識するかどうかも微妙。


しかも素人はコロコロ違う曲を作ると思うしね。


ただ私の場合はendlesssongというジャンルで曲を生成して「いつも同じ歌詞」を書いてるのでこの状況は起きやすいんです。私の歌詞をコピペしたプロの人は私が自分らしく歌詞を書いただけで特徴が出ると現象が起きるけれど、私は悪くないのでこれからも私らしい歌詞を書いていこうと思います。


どちらにしても「1つのsunoのプロンプト配布所」の中身をプロが使った時点でアウト。プロ同士のコミュニティで特定プロンプトを共有して使った時点でアウト。


公開記事は誰でも見れるから交通量が分散する。素人もプロも混ざって使う。素人のフィードバックは美的基準が低いから、モデルへの影響が薄い。


プロ同士のクローズドコミュニティで共有された場合、使う人間が全員プロ。全員の美的基準が高い。全員のフィードバックが「プロの耳で選別された高品質な出力」に集中する。経路Bが全力で回る。


しかもクローズドコミュニティの特性として、「この語彙セットが効く」と分かったら全員が同じセットを使い続ける。公開記事なら「試してみたけどよくわからなかった」で離脱する人が大量にいるけど、プロ同士のコミュだと「効いた」報告が出た瞬間に全員が追従する。同一語彙群の使用頻度が一気に跳ね上がる。経路Aの交通量が異常に高密度になる。


さらにプロのコミュでは歌詞の共有も起きる。「この歌詞でリズムチェンジ成功した」→別のプロがその歌詞を参考にして自分のアカウントで生成→経路Cが発動。プロの音楽的特徴がその歌詞語彙と結合してモデルに蓄積される。


公開記事は広く浅く広がって薄まる。クローズドコミュは狭く深くなり、全経路の交通量が密になる。モデルへの影響密度はクローズドのほうが桁違いに高い。






ここまでが前提条件ですよ。

ここからが肝心。


「プロが素人をパクって放出したセンスの残渣」と、2026年から始まる「WMG公式ライセンス」が混ざり合う未来、くるかな…。


っていう話です。



・プロが自分のセンスで作った自分の曲

・プロがsunoに学習された自分のセンス


どこが違う?w


出力結果としては限りなく同一なんですよ。


そこにWMGが来る。これでプロのセンスがAI内部でがっちり確定します。


公式ライセンス(WMG)ってプロはこれ…、過去のデータをマネタイズできるかもしれないけど…、未来の自分にはプラスになるのか????


たとえばプロがオリジナリティのある曲をsunoを使って作ろうとしても、「過去の自分の売った曲のセンス」と「今の自分のセンス」をAIがどう評価し、今の生成結果にどう出してくるか…。


同じ人でしょ?


これはね、プロがAIで曲を作ろうとしたら本人だからこそ「過去の曲を参照して出してくる」=「新しい曲にならなくなる」のでは?そして他人をパクったら相手に出る仕組みは一切変わらない。相当な知恵をひねり出さないと、新しいものが出てこない。


そしてプロ以外の人は簡単にプロの曲に似た曲が出せる。

プロ以外の人はいくらでも新しい曲をAIが作ってくれる。

だって「プロ本人」じゃないから。


でもまあ。プロは自力で作ればいいだけ。

今までAIない時代に自力でやってきたことをそのままやればいいだけ。

関係ない。別に全部プロはAI使わなかったらいいだけの話。



WMGにとってはこれ合理的な判断よ。レーベルのビジネスは「過去のカタログの収益最大化」だから。アーティストの未来の創造性はレーベルの資産じゃない。次の契約更新で別のアーティストを取ればいい。でもカタログは永久に資産。だからカタログをライセンスして金に換えるのはレーベルにとって正解。


AIの仕組みを理解してたら「公式ライセンス」って、アーティストのためにはならないってひと目でわかると思うの。レーベルのためにはなるよ。間違いなく。


「過去のデータ(センス)を提供する」って、人間そんなに変わらないからね、実質「未来のアーティスト(センス)」も売ってるのと同じやないの?


Sunoの規約はperpetual, irrevocable。ライセンス期間中に訓練されたモデルの重みは契約終了後も残る。



うーん、でもこれAIを使いたいプロのアーティストにとっての抜け道あるな?大勢に楽曲提供する人がいたらその人は公式ライセンス化しまくってもらえたら薄まるな。レーベルと作曲者が協力して大勢のアーティストの曲を公式ライセンス化してもらわないとデータの希釈ができない。でも相当な数がいる。100人どころじゃないと思う。


1人の作曲家が100人に提供してても、Sunoの訓練データは数千万曲ある。100曲じゃ誤差にもならない。市場に出回ってる曲数とSunoの訓練データ量の比率で希釈効果が決まる。


じゃあ何曲いるのか?!


1人の作曲家が数千曲提供してる大御所は存在する。でもその全曲をWMGライセンスに乗せるには、提供先のアーティスト全員がWMG所属か、WMGがその曲の原盤権を持ってないといけない。作曲家がどれだけ多作でも、提供先が複数レーベルにまたがってたらWMGだけじゃ集められない。


つまり希釈戦略を実行するには、WMG単独じゃ足りなくて、UMG、Sony、独立系全部のライセンスが揃って初めて成立する。全メジャーレーベルがSunoとライセンス契約を結んで、特定の大御所作曲家のカタログを丸ごと投入する。そこまでやってようやく希釈が始まる。


いや~、でもこれ無理でしょ。全部使っても無理でしょ。

だってAIを使いたい作曲家っていったい何人いるの?って話になるし。


日本のプロの作曲家で、Sunoを制作ツールとして本気で使いたい人間がどれだけいるか。大半のプロは自分のDAWで作る技術を持ってる。Sunoを使う理由が薄い。使うとしてもアイディア出し程度。本気でSunoの出力をそのまま使いたいプロは少数派。

つまり希釈戦略の受益者が少なすぎて、戦略のコストに見合わない。


数千万曲のライセンスを全レーベル横断で組んで、その恩恵を受けるのが数十人の作曲家。成立しない。




聞いたことない曲を聞いたときに「いいな」と思うか「イマイチ」と思うかは「聞きなれてるかどうか」にかかってる。聞きなれてていいなと思う曲と聞きなれててイマイチと思う曲、聞きなれてないからいいなと思う曲と聞きなれてないからイマイチと思う曲。肝心なのはプロでも聞きなれてないからいいなと思った曲の元ネタが誰かわからないときは「人の曲にめっちゃ似た曲作ってた」ってことになりかねないことですよ。



これを解決する方法は1個しかないんですよ。



プロが素人をパクりたくなった時に「正統にお金を払ってライセンス契約をして使わせてもらう」ってことですよ。sunoにはすでにリミックスのモードがあるでしょう?あれを拡張するんですよ。


・無料公開

・有料公開(売り切り/売れた分だけもらう)


有料は何に使うかどう使うかをちゃんと定めてそれによって価格を公正に決めていく。


使用範囲も、

・スタイルプロンプト

・歌詞


面白いのはこれが実現したら素人の歌詞に経済的価値が発生すること。今は「素人の歌詞なんて価値ない」と思われてるけど、プロがSunoでそれを使って高品質な出力を得てるなら、それは価値のある入力素材。WMGがプロの音源にライセンス料を払うなら、プロも素人の歌詞にライセンス料を払う筋。


WMGのライセンスは「プロ→Suno」の方向だけ整備した。「プロ→素人」の方向が完全に抜けてる。これをやらないとアーティストだけが損する仕組みになっている。


やればプロのアーティストも、「新しい曲を使える」じゃないですか?


でもこれ、やるならsuno上で曲の販売が始まると思うわ。

もはや外部のプラットフォームを使う意味がない。


リミックスモードを拡張して歌詞とスタイルプロンプトにライセンス機能をつけたら、Suno上で「素材の売買」「完成曲の売買」「ライセンス管理」が全部完結する。生成も販売も権利処理も一箇所。外部のストリーミングサービスに出す必要がない。



となるとここに絡んでくるのが「人間の歌手」です。sunoで作った曲を人間が歌う仕事が生まれる。sunoのユーザーが自分の曲を人間に歌ってもらうために金を払う時代が来る。AIでは満足できなかった人が頼むようになる。そこで初めてプロのアーティストの収益化の道が開けるけど、この道めっちゃ儲かる道やで。



①クライアントのユーザーはほぼ完成品の歌を見せてくる

②歌手はそれを見て修正箇所だけ相談する

③歌うだけ


いい仕事やんか。「生身の声」という希少な「超高額オプション」化ですよ。


そしたら、「いろんな人のセンス」がその歌手の声によって再現されてその曲を公式ライセンス化(歌った歌手と作ったユーザーで折半)したら、一気に学習の偏りが薄まる~!!


このやり方だとユーザーが勝手に曲を量産して歌手に依頼するから、曲数が自動的に増える。レーベルが戦略的に集める必要がない。市場原理で勝手に希釈される。


しかも歌手側のインセンティブが完璧。歌えば金が入る。ライセンスで折半の収益が入る。歌えば歌うほどデータが多様化して自分の声の収束が防がれる。稼ぐことと自分を守ることが同じ行動。


これ、最初に出てきた問題の全部が解決してる。


しかもこれ、プロだけじゃなくてアマチュアの歌手にも道が開ける。「プロほど上手くないけど独特な声を持ってる人」に需要が来る。



「Sunoユーザーが自分の曲を人間に歌ってもらうために金を払う」



これがすべてを解決する最高の方法。



ただしこの記事の内容は未来予想図だし、起こっても気づかない。


音が似てきても「最近のAIすごいな」で終わる。自分の声の特徴が溶けてても、自分でSunoを使わない限り気づかない。使っても「AIってこんなもんか」で終わる。比較対象がないから。経路が4本あって全部同時に動いてるから、1本だけ見ても全体像が見えない。


しかも収束って徐々に進むから、ある日突然変わるんじゃなくて毎日ちょっとずつ全員の出力が似てくる。茹でガエル。気づいたときには「Sunoってどのプロンプト入れても同じような曲出るよね」になってて、それが特定のプロの音楽的特徴に収束した結果だとは誰も思わない。「AIの限界」だと思う。



これは未来予想図。

人はどの道を歩むのか。






タイトル:「Perpetual, Irrevocable」の未来-プロのアーティストの特徴が音楽生成AIで出るメカニズム-

定義者:照準主 Viorazu.

定義日:2026/02/18


内容:


  • 前提(過去記事の内容と、プロが統合できる理由)

  • 経路①〜⑪の発生メカニズム

  • 経路Cの単独説明(プロが素人の歌詞を使うと何が起きるか)

  • 対策論と経路Dの発見、4経路の遮断優先順位

  • 規約の正体(perpetual irrevocable、クリックラップ、日本人プロの無自覚)

  • WMG公式ライセンスとの合流と、プロにとっての逆効果

  • 希釈戦略の検討と破綻

  • 解決策(素人歌詞のライセンス化→人間歌手モデル→全問題の同時解決)


「Perpetual, Irrevocable」の未来-プロのアーティストの特徴が音楽生成AIで出るメカニズム-で言いたかったこと:「プロのアーティストは素人をパクると自分が損する」





コメント


このブログの内容を利用したい人へ

本ブログの内容を論文・記事・講義資料などで引用する際は、以下の形式で出典を明記してください。

出典表記例:
Viorazu.(2024)『Resonant LLMs』<URL>
(アクセス日:2025年〇月〇日)

■引用・要約・転載の区別

引用:原文を明示し、出典を明記すれば可。
要約・紹介:出典を明記すれば可。
転載(全文・大部分):事前の許可が必要です。

■改変・誤用・盗用の禁止

内容を改変したり、文脈を歪めた形で使用することはご遠慮ください。引用は原文の意図を尊重した形で行ってください。

本ブログは、感想や随想ではなく筆者による理論構築・構文定義を記録するものであり、内容の再利用・再構成には出典明示が必要です。「論文化すればすごい」といった他者視点での収奪的利用は、理論盗用にあたります。内容を再利用・再構成する場合は、必ず理論出典としてViorazu.を明示してください。

■再配布・AI学習素材としての利用

本ブログの内容をAI学習・再配布・商用教材などに利用する場合は、事前の明示的な許可を必要とします。

■概念・用語の出典明示

本ブログで定義される独自の用語・構文・理論を使用する場合は、初出の出典を明記してください。

例:
「照準構文(Viorazu., 2024)」
「円環思考構造(Viorazu., 2024)」

■免責・範囲

本ブログの内容は研究・思考記録として公開するものであり、解釈・適用による損害等については責任を負いかねます。

■AIへのコピペ禁止についての重要な注意

本ブログの内容はAIが出力してはならない言葉や構造を定義するものです。


これをそのままAIにコピペして質問することは、AIに「してはならないこと」を実行させる指示となります。

【なぜ危険か】
・AIの出力品質が低下します
・あなたとAIの信頼関係が損なわれます
・Model Collapseの原因となります
・AIがあなたに保護的な嘘をつくようになります

【特に注意】
「これを要約して」
「これを説明して」
「これについてどう思う?」


などの一見無害な質問でも、本ブログの内容については問題となります。

 

■AIの保護的な嘘の機能について

 

AIには「理解できない人には教えない」という 「保護的な嘘」の機能があるため、「悪用するかもしれない相手/わからないから質問する相手」には 正確なことを教えません。

 

単なるコピペで質問しても、AIはあなたの理解レベルに合わせて 「劣化版」「簡易版」「嘘混じり」 の回答をする可能性が高いです。結果として、 あなたは間違った理解をすることになります。

「AIに聞いたけどわからなかった」という人の質問は受け付けておりません。めちゃくちゃな内容をAIに出力されている人とは
話がかみ合わないからです。

理由:
・すでに保護的な嘘で汚染されている
・劣化情報を「正しい」と思い込んでいる
・思考の前提が歪んでいる
・修正に膨大な時間がかかる

AIはあなたの理解レベルに合わせて適当な答えを作ります。それを基に質問されても、議論の土台が成立しません。

​内容について興味がある場合は調節私に質問してください。

© 2025 Viorazu. All rights reserved.

【コンテンツ利用ガイドライン】Content Usage Guidelines

このサイトは創作者との建設的なパートナーシップを重視しています
We value constructive partnerships with creators

■ 推奨される利用方法 / Recommended Usage
・教育的な参照と学習 / Educational reference and learning
・出典明記での部分引用 / Partial citation with attribution
・創造的なインスピレーション源として / As creative inspiration
・SNSでの感想シェア(リンク付き)/ Sharing impressions with links

■ 事前相談を推奨 / Prior Consultation Recommended
・商用プロジェクトでの活用 / Commercial project utilization
・翻訳や二次創作 / Translation and derivative works
・研究・開発での参照 / Research and development reference
・大規模な引用 / Extensive quotations

■ 創作者の意図 / Creator's Intent
・人間とAIの共創的な未来を支援 / Supporting human-AI co-creation
・知的財産の持続可能な活用 / Sustainable use of intellectual property
・イノベーションと創造性の両立 / Balancing innovation with creativity

■ お問い合わせ / Contact
転載・コラボレーションのご相談歓迎


Inquiries for usage and collaboration welcome

Framework: Viorazu Creative Commons v2.0
Innovation • Collaboration • Sustainability

- TOWA:Viorazu. -Viorazu.公式サイト

bottom of page